舞台は北海道サッポロ。
男に騙され、振られて50万円を失ったミナレが、飲み屋で絡んだ相手は、ラジオ局のディレクターだった。
次の日、いつものように仕事をしているとラジオからは、ミナレの昨日の愚痴が流れてきて...。
恥ずかしい内容に、何とか止めねばと、ミナレがラジオ局に向かって走りだす!
「マンガ大賞2016」にノミネートされた「波よ聞いてくれ」は、ひょんなことでラジオのパーソナリティを務めることとなることから物語が始まる。
とにかく、主人公のミナレの叫びがすごい。台詞回しの巧みさに唸るしかない。圧倒的なミナレの叫びに痺れる!!
(出典:『波よ聞いてくれ』)
巧みな台詞回し
この作品はラジオを主題としている、珍しいマンガだが、主人公のセリフがとにかく強烈でうまい。うますぎる。
例えば、ラジオで元彼に対して呼びかけるこんなシーンがある。
ちなみに、元彼の光雄は福岡出身。
福岡の男性を悪く言う気持ちはこれっぽちもありません!!
人間をカテゴライズする事ほど理解から遠い作業はないと思います
「九州男児は亭主関白」
「道産子は気が強い」
「東京もんは冷たい」
「B型はクソ」
それらの言葉はどこにここの人格への興味があるでしょうか?
私は 彼の独善的な部分を男系社会だから まーしゃあないかなと放置していました
ラクだったからです
カテゴライズして諦めれば 彼の欠点に真摯に向き合わずに済んだからです
多分 彼は彼で私に対してそうだったんだと思います
そも結果 彼は犯罪まがいの事をして私から去っていきました
こんな虚しい男女関係ってあるでしょうか!?
私は二度と......次の恋人がどんな出自の人間だろうとつまらないカテゴライズを口実に......その人への理解をなおざりにしたりはしません
そして最後に一言言わせてください
光雄!
お前を地の果てまでも追いつめて殺す!!
(出典:『波よ聞いてくれ』)
痺れませんか!?マンガで読むとこんな迫力ではない。
こんなかっこいい言い回しが作品の随所にちりばめられている。
(出典:『波よ聞いてくれ』)
振った元彼、光雄に対する強すぎる恨み
先ほどのセリフからもわかるように、とにかくミナレの元彼に対する恨みが強いのだ。
こんなシーンや、
(出典:『波よ聞いてくれ』)
こんなシーンなど。
(出典:『波よ聞いてくれ』)
ちょっと、怖い。
ミナレの光雄に対する恨みが晴される日が来るのか?必見だ。
「マンガ大賞2016」にノミネート中で、一部界隈で話題、ますます注目が集まるであろう本作の『波よ聞いてくれ』。
ひどい振られ方をしたり、イラッときた同僚・上司・友達がいたりとスカッとしたい気分のときにオススメの漫画だ。
(出典:『波よ聞いてくれ』)
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