人生を変えてくれるかもしれない面白い文庫本は数多く存在している。
文庫本は、ポケットサイズで持ち運びに便利で、お手頃な価格で購入をしていくことができる。
紙の本ではなく、電子書籍だったとしても、価格が安いというメリットがある。
そんな出版をされている様々な「文庫本」の中でおすすめの面白いものをランキング形式でまとめてみた。
新作から長く読み継がれている名作、傑作、名著、人気作、話題の本、ベストセラーまで日本、海外と古今東西のあらゆる本を含んでいる。
高校生、大学生、社会人、サラリーマン、経営者、主婦、男性、女性と全ての人にオススメできる面白い本・書籍ばかりとなっている。
それでは、どうぞ。
- おすすめの面白い文庫本ランキング
- 小説編
- ノンフィクション編
- 嘘つきアーニャの真っ赤な真実
- 将棋の子
- 獄中記
- 「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー
- 僕たちは世界を変えることができない。But, we wanna build a school in Cambodia.
- マネー・ボール
- 聖の青春
- ご冗談でしょう、ファインマンさん
- 奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録
- 国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて
- 渋谷ではたらく社長の告白
- 世にも奇妙なマラソン大会
- 墜落の夏―日航123便事故全記録
- 泣き虫しょったんの奇跡
- 世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち
- しんがり 山一證券最後の12人
- 凶悪―ある死刑囚の告発
- 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争
- 終わりに
※「小説編」「ノンフィクション編」に分かれている。
おすすめの面白い文庫本ランキング
小説編
星を継ぐもの
月面で、真紅の宇宙服を着込んだ死体が発見された。
すぐさま地球の研究室で綿密な調査が行なわれた結果、驚くべき事実が明らかになる。
死体はどの月面基地の所属でもなく、世界のいかなる人間でもない。
ほとんど現代人と同じ生物であるにもかかわらず、5万年以上も前に死んでいたのだ。
この”人物”は果たして何者なのか?
一人の屍体から、壮大なドラマが生まれる。
天地明察
幕府の碁打ち、二代目安井算哲こと渋川春海は、碁の名門四家の一員でありながら真剣勝負の許されないお城碁の現状に飽きていた。
仕事をおざなりにして趣味の算術や天文観測に没頭する始末。
そんな春海に、日本の歴史を動かすような大きな役割が与えられることになる。
日本文化を変えた大計画をみずみずしくも重厚に描いた傑作時代小説。
春海と「天」との壮絶な戦いを見ることができる。
ゴールデンスランバー
仙台での凱旋パレード中、突如爆発が起こり、新首相が暗殺された。
同じ頃、元宅配ドライバーの青柳は、旧友に「大きな謀略に巻き込まれているから逃げろ」と促される。
青柳は首相暗殺犯の濡れ衣を着せられてしまった。次々と現れてくる証拠に逃れるすべはない。
たった一人の脆弱な市民はこの巨大な陰謀から、果たして逃げ切ることはできるのか?
国家規模の工作と戦う一人の男を描いたサスペンス小説となっている。
ビブリア古書堂の事件手帖
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋 「ビブリア古書堂」。
この店の店主・篠川栞子は若くて綺麗な女性だが初対面の人とはほとんど話ができないほでの人見知り。ところが、本のこととなると人が変わったかのように冗舌に話し出す。
そんな、ビブリオ古書堂に勤めることになった五浦大輔は、彼女と共に本にまつわる事件に巻き込まれていくことになる。
そして、本限定で発揮される栞子さんの抜群の推理力で解決へと導く。
一冊に込められた人の思いや秘密を紐解きながら謎に迫るビブリオミステリー小説となっている。
黒い家
若槻慎二は、生命保険会社で保険金の支払い査定の仕事に従事する。
ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまった。事件性を疑った若槻は保険金の支払いを保留し、この家の調査に乗り出す。
だが、これが若槻と「サイコパス」の接点となってしまった。
若槻はサイコパスにその命を狙われ、眠れない日々が始まった。
貴志祐介小説はどれも怖いが、純粋な「恐怖度」で言えばこの小説が随一であろう。
恐怖の連続とめまぐるしい展開にページをめくる手が止まらない。
火星の人
有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、猛烈な砂嵐によりわずか6日目にして中止を余儀なくされた。
だが、不運はそれだけで終わらない。火星を離脱する寸前、折れたアンテナがクルーのマーク・ワトニーを直撃、彼は砂嵐のなかへと姿を消した。
生存は絶望的。指揮官は彼の死体を火星へ置いていく決断をした。
ところが、奇跡的にマークは生きていた。
不毛の赤い惑星に一人残された彼は、限られた物資・食料で自らの知識を駆使して生き延びていくことを目指す。
彼は無事に生きて地球に帰れるのか?火星サバイバルSF小説となっている。
何者
就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。
光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたからだ。
その繋がりで知った、瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人の関係が生まれる。
全員が就活生だった彼らは、就活対策として集まるようになる。
だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えていくことになる。
「就活」を通じて描かれる若者たちの物語。最後に衝撃の展開が待ち受けている。
悪の教典
この学校には怪物が棲んでいる。
英語教師の蓮実聖司はルックスの良さと爽やかな弁舌で、生徒はもちろん、同僚やPTAをも虜にしている優秀な教師だった。
だが、この教師には”裏”の顔がある。
問題解決のためならあらゆる手段、「殺人」をもじさない異常者だった。彼の暴走は行き着くところまで行ってしまう。
一見、平和に見える「地獄」のクラス。彼を担任にしたクラスの生徒たちは無事に卒業できるのか。
まほろ駅前多田便利軒
「ここも一応、東京なんだがな」と言われてしまう“まほろ市”は、東京のはずれの大きな町である。
そんなまほろ市の、まほろ駅前で便利屋を営む多田啓介のもとに、高校の同級生・行天春彦が転がりこんだ。
高校時代、教室でただ1回しか口を開かなかった、ひょろ長い変人。
行天や多田の便利屋での仕事に少しづつ関わることになる。
人手が増えてよかったかと思いきや、ペットあずかりに子どもの塾の送迎、納屋の整理など、ありふれた依頼なのに、行天が来てからはやたらきな臭い状況に追い込まれるハメになってしまう。
二人のコンビの独特の雰囲気が癖になる直木賞の受賞小説である。
のぼうの城
戦国末期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉の命を受け、石田三成は総大将として2万の天下群を率い、小田原の支城・忍城を包囲する。
未だに豊臣軍に抗い、最後まで屈していなった唯一の城。
しかし、忍城の軍勢はわずか500人。大軍を前に絶体絶命の状況に陥っていた。
この城を守る城代・成田長親は、領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」などと呼ばれている者だった。
城や人々を守るためには、どんな決断をすればいいのか?
孤立無援、圧倒的な戦力差を持つ軍隊を相手にした成田長親と忍城の人々の戦いが描かれる。
満願
表題作を含めた6つの短編から構成された短編集。
かつて世話になった人が殺人事件を起こした。その人の弁護をすることになった弁護士目線で物語の進む「満願」 を始めとし、どれもちょっとした日常の事件から物語はスタートする。
最後の1行まで緊張感が続き、結末までページをめくる手が止まらない。
なんとも言えない嫌な後味が魅力的な物語である。
舟を編む
出版社の営業部員・馬締光也は、言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれた。
任された仕事は、新しい辞書「大渡海」を作ることだった。
「大渡海」の完成に向け、彼と編集部の面々の長い長い旅が始まる。
定年間近のベテラン編集者。日本語研究に人生を捧げる老学者。辞書作りに情熱を持ち始める同僚たち。そして馬締が出会った運命の女性。
不器用な人々の思いが胸を打つ心温まる物語となっている。
半落ち
「妻を殺しました」
現職警察官・梶聡一郎が、妻を殺害し自首してきた。
動機も経過も素直に明かす梶であり、妻を殺したことには疑いがない。
ところが、彼が妻を殺してから自首をするまでの間に、空白の2日間あった。
梶は、この2日間で何をしていたのかを一切語ろうとはしない。
梶が完全に“落ち”ない”半落ち”なのはなぜなのか?
妻を殺してしまった梶の想いに対して、男たちが心揺さぶられていく。
『半落ち』は、悲しき運命を背負ってしまった男を巡る感動的なミステリー小説となっている。
蹴りたい背中
高校に入ったばかりの女子高生、“にな川”と“ハツ”はクラスの余り者同士。
二人はクラスの隅っこで毎日の学校生活を慎ましく送っていた。
やがてハツは、あるアイドルに夢中の男子、蜷川の存在がなんだか気になってゆくことになる。
いびつな友情か、それとも臆病な恋か。
不器用さゆえに孤独な二人の関係が描かれた青春物語。
芥川賞受賞作品である。
ハサミ男
美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを喉元に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」が現れた。
「ハサミ男」の特徴は、一度殺した少女にハサミを突き刺すこと。
物語は「ハサミ男」視点とそれを追う警察の二つの視点から進んで行く。
ハサミ男が三番目のターゲットの少女に目をつけ、いつ殺害してやろうかと綿密に調べ上げていたところ、その少女が自分の模倣犯によって殺されてしまった。
喉元にはトレードマークのハサミも突き立てられている。
警察が「ハサミ男」を追い、「ハサミ男」が模倣犯を追う奇妙な連鎖が開始した。
種明かしに驚くこと間違いない。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では、生きている動物を所有することが地位の象徴となっていた。
人口の電気羊しかもっていないリックは本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡してきた奴隷アンドロイド8人の首にかけられた莫大な懸賞金を狙って決死の狩りをはじめた。
あらすじで面白いことが確信できる小説。実際の内容もその期待を裏切らない。
スリルあふれる展開に胸が高鳴る。
下町ロケット
「お前には夢があるのか? オレにはある」
研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。
そんなある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられる。
圧倒的な形勢不利の中で取引先を失い、資金繰りに窮する佃製作所。
創業以来のピンチに、国産ロケットを開発する巨大企業・帝国重工が、佃製作所が有するある部品の特許技術に食指を伸ばしてきた。
特許を売れば窮地を脱することができる。
だが、その技術には、佃の夢が詰まっていた。男たちの矜恃が激突する感動小説である。
告白
我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示した。
ここから元担任から生徒への復讐劇が始まる。
ひとつの事件が、その事件に関わってしまった様々な人物の口から語られていく。
たった一人の娘の死は”聖職者”である教師を”鬼”へと変えてしまった。
後味の悪さが凄まじいが傑作のミステリー小説となっている。
七回死んだ男
一族が会する席で、その長が殺される事件が発生した。
高校一年生で殺された男の孫の渕上久太郎は、特殊な力を持っている。
一度その現象が始まると、同じ日を九回繰り返す。
彼はこの力によって祖父の殺人を阻止しようと試みる。だが、どうしても殺しを止めることができない。
彼は、九回繰り返される同じ日で孤軍奮闘することになった。
特殊な力を持った少年探偵によるミステリー小説の名作。歪んだ時空の中で彼は知恵を振り絞る。
小さいおうち
昭和6年、若く美しい時子奥様との出会いが長年の奉公のなかでも特に忘れがたい日々の始まりだった。
女中という職業に誇りをもち、思い出をノートに綴る老女、タキ。
モダンな風物や戦争に向かう世相をよそに続く穏やかな家庭生活、そこに秘められた奥様の切ない恋。
そして物語は意外な形で現代へと継がれていく。
最後に浮かび上がるタキの秘密の想いに驚き、胸を熱くせずにいられない物語となっている。
直木賞受賞小説である。
陽気なギャングが地球を回す
人間嘘発見器、演説名人、天才スリ、精確無比な体内時計の四人が集まったとき、銀行強盗が始まる。
それぞれ独自の特技を持つ四人組は、いつものように銀行強盗を計画して実行した。
だが、思わぬ邪魔によりせっかく盗んだ四千万円を盗られてしまう。
奪われた”自分たちの金”を取り戻す。
だが、自体は彼らの想像の斜め上を行く、思わぬ方向へと進んで行ってしまった。
伊坂幸太郎による、陽気な銀行強盗を扱ったミステリー小説。
ポップな雰囲気で物語は進んで行く。
ジョーカー・ゲーム
彼は”魔王”と呼ばれた。
結城中佐の発案で、陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校”D機関”。
その異能の精鋭達が、緊迫の諜報戦を繰り広げる。
第二次世界大戦前の日本軍が世界に向けて秘密工作に挑むスパイミステリー。
結城中佐の鍛え上げたスパイたちが世界を舞台に暗躍する。
夏への扉
主人公のダンは不幸のどん底にいた。フィアンセに裏切られ、会社を乗っ取られ、自分の特許も奪われてしまった。
ダンは思いついた。未来に行ってこの悩みを忘れてしまってはどうだ?
こうして、ダンは相棒の猫のピートと共に30年後の未来へと旅立つことを決意する。
時間旅行、冷凍睡眠(コールドスリープ)を題材とし未来と過去を行き来するタイムトラベル系のSF小説。感動の名作。
新世界より
1000年後の日本。物を自由に浮かすなどができる念動力を身につけた人類はその力を賢く使い平和に豊かに暮らしていた。
その町に生まれた12歳の少女・渡辺早季と同級生たちは、とあるきっかけでこの平和な世界の裏の秘密を知ってしまう。
「呪力」「町ぐるみで暗殺される子供」「奴隷のように扱われる生物・バケネズミ」「一度滅びた文明」
人類が苦心の末に築き上げた平和の下に潜む「負の遺産」が彼らに牙を向ける。
貴志祐介の作品の中での唯一のSF小説。アニメ化や漫画化もされている。
全ての伏線が繋がり、平和な世界の真実がわかったときの衝撃が凄すぎる。
暗いところで待ち合わせ
本間ミチルは視力を失くした女性。
家族も居らずに一人で静かに暮らしている。
そんな彼女の家で最近何者かの気配を感じる。布が擦れるような音が聞こえて、食パンの枚数が足りない。
何者かが私の家に住んでいる...。
他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。
こうして、恐怖の同棲生活が始まった。
乙一によるミステリー小説。危険な同棲生活は思わぬ方向へと転がり始めた。
ノンフィクション編
嘘つきアーニャの真っ赤な真実
だれも生まれる国は選べない。
日本人で小学4年生のマリは親の仕事の都合で、プラハのソビエト学校で教育を受けることになる。
そこで、マリは50カ国以上の同級生と個性的な教師に囲まれた刺激的な学校生活を送った。
男の見極め方を教えてくれるのは、ギリシャ人のリッツァ。ルーマニア人のアーニャは、どうしようもない嘘つきのまま皆に愛されていて、クラス1の優等生はユーゴスラビア人のヤスミンカである。
それから大人になって30年後、激動の東欧の中で音信の途絶えた友人たちを訪ねあてたマリ。
だが、彼女が知ってしまったのは平和な日本ではありえない「真実」だった。
米原万里による幼い頃の自分や東欧の日々を描いたノンフィクションである。
将棋の子
奨励会。そこは将棋の天才少年たちがプロ棋士を目指して、しのぎを削る“トラの穴”である。
奨励会に所属しているものたちの皆が、”将棋の天才”と言ってもいいほどの才能の持ち主たちである。
しかし大多数は、わずか一手の差で、青春のすべてをかけた夢が叶わず退会していく。
脚光を浴びるのは、勝者となった棋士たちのみ。
「将棋のプロ」になれなかった彼らは、どんな思いを持ち、どう生きているのか?
ずっと彼らの姿を間近で見続けてるきた著者による本。
途方もない挫折の先に待ちかまえている厳しく非情な生活を、優しく温かく見守る感動のノンフィクションである。
獄中記
微罪容疑によって逮捕、接見禁止のまま512日間勾留された一人の外交官。
あらゆる自由を制限された中で、彼は何を考えたのか?
獄中で記された62冊のノートを元に、とある男の獄中生活の描かれたノンフィクションがこの本である。
男は、全てを失った後も職責や愛国心を忘れてはいなかった。
現代日本で本当にあった逮捕された外交官による「苦悩と戦いの日々」を見ることができる迫力ある一冊となっている。
「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー
練習時間、グラウンド、施設のすべてが不十分。
それでも東大合格者数1位の超進学校・開成高校は、東東京大会ベスト16やベスト32にへと勝ち進んだ。
守備より打撃、サインプレーなし、送りバントもしない。
どさくさで大量点を取って打ち勝つべし。
秀才たちが辿りついた結論は、高校野球の常識を覆す大胆なセオリーだった。
こんな野球はありなのか!?と驚いてしまうこと間違いない。
漫画や小説の世界のようなリアル「IQ野球」がここにある。
僕たちは世界を変えることができない。But, we wanna build a school in Cambodia.
医大生の甲太は受験勉強をして大学に入ったものの平凡な日常に疑問を抱いていた。
そんな彼が、「150万円を寄付すればカンボジアに小学校が建つ」というパンフレットを偶然見かける。
「これだ!」と感じた甲太は、仲間を募り、クラブでのイベントを企画して、何とか150万円の捻出をはかろうとする。
それと同時にカンボジアにも出かけ、売春宿で働く少女たちやエイズの問題、地雷除去やゴミ山で暮らす人たち、などの過酷な現実に触れ、自分たちとのダメさ加減と正対することになる。
けっしてきれいごとだけを書いているわけではない彼らの行動は読む者に勇気と元気を与えるものとなっている。
笑って泣けて考えさせられる本当にあった青春ストーリーとなっている。
マネー・ボール
1990年代末、アメリカの野球チームのオークランド・アスレチックスは資金不足から戦力が低下し、成績も沈滞していた。
新任ゼネラルマネジャーのビリー・ビーンは、かつて将来を嘱望されながら夢破れてグラウンドを去った元選手。
彼は、金もなければいい人材もいないチームを強化することに取り組むことになった。
勝利の鍵は”統計”と”データ”にある。
彼は統計データを用いた野球界の常識を覆す手法で球団改革を実行して、チームを強豪へと変えていく。
奇跡の野球がすごすぎるノンフィクション作品となっている。
聖の青春
重い腎臓病を抱えつつ将棋界に入門、名人を目指し最高峰リーグ「A級」で奮闘のさなか生涯を終えた天才棋士、村山聖。
一時期は、羽生善治のライバルとも言われたほどの強さを誇ったきしであった。
彼の人生は、「将棋」や「病」、「己」との戦いであった。
村山聖の将棋にかける”思い”が凄まじい。
名人への夢に手をかけ、果たせず倒れた“怪童”の生涯が描かれた、ノンフィクションの感動作である。
ご冗談でしょう、ファインマンさん
20世紀を代表する物理学者の「リチャード・フィリップス・ファインマン」。
彼は超天才であったのだが、同時に超変人でもあった。
少年時代より変わらぬ、あくなき探求心といたずらっ気。
奇想天外な話題に満ちた自らの人生をユーモアたっぷりに語る自伝がこの本である。
ノーベル賞受賞をめぐる顛末、また初来日の時の“こだわり”など、愉快なエピソードのなかに、とらわれぬ発想と科学への真摯な情熱を感じることのできる。
科学や科学者に興味が湧いてくるノンフィクションの本となっている。
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録
絶対に不可能といわれてきたリンゴの無農薬栽培を成し遂げた男がいた。
彼の名は、「木村秋則」。青森県でリンゴ栽培を営んでいる。
そんな彼が、あるときにリンゴの無農薬栽培をすることを思いつき、挑戦を始めた。
しかし、そのことで彼は長い期間の極貧生活を送ることになり、地域で孤立してしまう。
なぜ、「無農薬リンゴ」を作ろうと考えて、どんなに辛い思いをしても諦めずにやり遂げることができたのか?
一人の男の過酷な挑戦が書かれたノンフィクションとなっている。
国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて
ロシア外交、北方領土をめぐるスキャンダルとして政官界を震撼させた「鈴木宗男事件」。
その“断罪”の背後では、国家の大規模な路線転換が絶対矛盾を抱えながら進んでいた。
外務省きっての情報のプロとして対ロ交渉の最前線を支えていた著者が、逮捕後の検察との息詰まる応酬を再現して「国策捜査」の真相を明かしたノンフィクション本。
光の当たらない場所での、壮絶な戦いの日々が描かれている。
外交、検察の捜査、鈴木宗男事件などについての生々しい真実が書かれた本となっている。
渋谷ではたらく社長の告白
21世紀を代表する会社を作りたい。
「アメーバブログ」などのサービスが有名なインターネット広告代理店で、今では大きな会社となったCyberAgent(サイバーエージェント)。そして、その会社の創業者で社長の藤田晋さん。
26歳で上場を果たすなどの輝かしい経歴を持つ。
しかし、苦難の日々はここから始まる。
だが、現在のサイバーエージェントの栄光を手にするまでの道のりは険しいものだった。
創業期の苦労、ITバブルの崩壊、会社を売り渡す危機など様々な困難が書かれた半生記で、起業までの道のりや、その後の苦悩を率直に振り返られた本となっている。
諦めずに戦い続ける大切さなどが伝わってくる本となっている。
世にも奇妙なマラソン大会
サハラ砂漠でフルマラソンに挑戦!
フルマラソンどころかハーフマラソンも走ったことがないマラソン超初心者の著者が、酔った勢いで、サハラ砂漠で42.195km走る「サハラ・マラソン」に挑戦することになった。
フィクションや小説のような設定だがれっきとした「ノンフィクション」である。
サハラ砂漠でフルマラソンという無謀な挑戦。
著者の運命やいかに?
表題作以外にも、世界を股にかけた様々な話が含まれるノンフィクション作品集となっている。
墜落の夏―日航123便事故全記録
1985年8月12日、日航123便ジャンボ機が32分間の迷走の果てに墜落し、急峻な山中に520名の生命が失われた。
いったい何が、なぜ、と問う暇もなく、遺族をはじめとする人々は空前のできごとに否応無く翻弄されていく。
あの事故で何が起きたのかをあらゆる角度から明らかにした本。
国内最大の航空機事故を細密に追い、ジャンボに象徴される現代の巨大システムの本質にまで迫る渾身のノンフィクション作品となっている。
泣き虫しょったんの奇跡
瀬川昌司は、将棋のプロ棋士である。
35歳という異例中の異例の年齢でプロ棋士になったのだが、その道のりは極めて厳しいものだった。
若いときに、一度はプロ棋士になる夢を断たれた。
日本将棋連盟の規定では、絶対にプロになれないことは決定していた。
しかし、あきらめずに挑戦し続けることで、ついには日本将棋連盟のルールをも動かし、プロになったのだ。
この本は、そんな瀬川昌司のプロになるまでを書いた自伝である。
何歳になっても夢を諦めない瀬川昌司の姿勢に胸が打たれるノンフィクション本となっている。
世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち
世界中が、アメリカ発の住宅好況に酔っていた2000年代半ば、そのまやかしを見抜き、世界経済が破綻する方に賭けた男達がいた。
投資銀行、格付機関、米政府の裏をかき、彼らはいかに世紀の空売りと呼ばれる大相場をはったのか。
経済の歪みを見抜き、周りの全員が敵となっても勝負をかけるプロフェッショナルたちの凄さや優秀さがひしひしと伝わってくる一冊。
為替や株価などの数字の裏の激しい戦いを覗き見することができる。
世界同時金融危機の実相が描かれる痛快ノンフィクションとなっている。
しんがり 山一證券最後の12人
負け戦のときに、最後列で敵を迎え撃つ者たちを「しんがり」と言う。
自らを犠牲として、最後まで戦場に残って味方の退却を助けるのだ。
四大証券の一角を占める山一證券が自主廃業を発表したのは、1997年11月のことだった。
店頭には「カネを、株券を返せ」と顧客が殺到し、社員たちは雪崩を打って再就職へと走り始める。
その中で、会社に踏み留まって経営破綻の原因を追究し、清算業務に就いた一群の社員がいた。
潰れる会社に残って、奉公しても得られるものは何もない。むしろ、再就職のチャンスを逃して窮地に陥るかもしれない。
それでも、彼らを動かしたものは一体何だったのか?
山一證券の「しんがり」たちの姿が明らかにされたノンフィクションの本である。
凶悪―ある死刑囚の告発
人を殺し、その死を巧みに金に換える“先生”と呼ばれる男がいる。
とある雑誌記者が聞いた驚愕の証言。
だが、告発者は元ヤクザで、しかも拘置所に収監中の殺人犯だった。
その告白は嘘か真か?信じていいのか?それとも裏に何かがあって自分は騙されているんじゃないのか?
記者は逡巡しながらも、現場を徹底的に歩き、関係者を訪ね、そして確信する。
告発は本物だ!
やがて、元ヤクザと記者の追及は警察を動かし、真の“凶悪”を追い詰めてゆく。
白熱の犯罪ドキュメントが描かれている驚愕のノンフィクション作品である。
戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争
銃弾より「キャッチコピー」を、ミサイルより「衝撃の映像」を。
演出された正義、誘導される国際世論。
ボスニア紛争の勝敗を決したのはアメリカPR企業の「陰の仕掛け人たち」だった。
人々の血が流される戦いが「実」の戦いとすれば、この本で描かれる戦いは一滴の血も流れない「虚」の戦いである。
「情報の国際化」という巨大なうねりの中で「PR」の影響力は拡大する一方であり、その勝者と、多くを失うことになる敗者が毎日生み出されている。
国際紛争はもちろん、各国の政治の舞台で、あるいはビジネスの戦場で、その勝敗を左右する「陰の仕掛け人たち」が暗躍しているのである。
「情報を制する国が勝つ」とはどういうことか、その真実をひしひしと感じる。
国際世論をつくり、誘導する情報戦の実態を圧倒的迫力で描かれたノンフィクションである。
終わりに
というわけで、おすすめの面白い文庫本をランキング形式でまとめてみた。
文庫本で購入すれば、安い価格で購入できるメリットがある。
新作から長く読み継がれている名作、傑作、名著、人気作、話題の本、ベストセラーまで日本、海外と古今東西のあらゆる本を含んでいる。
高校生、大学生、社会人、サラリーマン、経営者、主婦、男性、女性と全ての人にオススメできる面白い本・書籍ばかりとなっている。
どの本も面白いものばかりなので 、興味がある本がある人は、ぜひ読んでみてください。
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