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「伊坂幸太郎」によるおすすめの面白い小説まとめ。名作・傑作・人気作・ベストセラーの小説

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実写映画化された作品など、様々なヒット作をだしつづけている人気小説家の「伊坂幸太郎」。

その独特の雰囲気の物語に、虜になるファンが多い作家である。

そんな「伊坂幸太郎」の小説の中で、おすすめの面白い作品をまとめてみた。

ミステリー小説、感動小説などのジャンルの作品が多い。

日本全体を巻き込むようなスケールの大きな話があれば、とある家庭での物語のあるのだが、どれも、とにかく夢中に読み進めてしまう、名作・傑作の作品ばかりとなっている。

それでは、どうぞ。

 

「伊坂幸太郎」のおすすめの面白い小説まとめ

ゴールデンスランバー

 

仙台での凱旋パレード中、突如爆発が起こり、新首相が暗殺された。

同じ頃、元宅配ドライバーの青柳は、旧友に「大きな謀略に巻き込まれているから逃げろ」と促される。

青柳は首相暗殺犯の濡れ衣を着せられてしまった。次々と現れてくる証拠に逃れるすべはない。

たった一人の脆弱な市民はこの巨大な陰謀から、果たして逃げ切ることはできるのか?

国家規模の工作と戦う一人の男を描いたサスペンス小説となっている。

 

 

オー!ファーザー

 

この家族、何かがおかしい。

高校生の由紀夫には父親が四人いる。

ギャンブル好き、女好き、博学卓識、スポーツ万能とそれぞれ個性的な父親たち。

母親は一人だけ。

そんな「変わった」と一言で言い表すには、変わりすぎている家庭に生まれた由紀夫は、普通の高校生活を送りながらも様々な事件に巻き込まれてしまう。

知事選挙、不登校の野球部員、盗まれた鞄と心中の遺体。

関係のなさそうだったそれぞれの事件は、まさかの展開で一つに収束する。

息子と父親たちが大暴れする物語となっている。

 

 

重力ピエロ

 

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。

幸せな家族には、過去に辛い出来事があった。

その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。

連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。

そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。

謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは。

事件の裏にある”謎”を解き明かすミステリー小説と、”家族の絆”について考えさせられる感動小説の二つの異なる一面がある物語となっている。

 

 

「陽気なギャング」シリーズ

陽気なギャングが地球を回す

 

人間嘘発見器、演説名人、天才スリ、精確無比な体内時計の四人が集まったとき、銀行強盗が始まる。

それぞれ独自の特技を持つ四人組は、いつものように銀行強盗を計画して実行した。

だが、思わぬ邪魔によりせっかく盗んだ四千万円を盗られてしまう。

奪われた”自分たちの金”を取り戻す。

だが、自体は彼らの想像の斜め上を行く、思わぬ方向へと進んで行ってしまった。

伊坂幸太郎による、陽気な銀行強盗を扱ったミステリー小説。

ポップな雰囲気で物語は進んで行く。

 

 

陽気なギャングの日常と襲撃

 

「嘘を見抜く名人」は屋上で騒ぐ刃物男騒動を目撃した。

「演説の達人」は「幻の女」探し、「精確な体内時計を持つ女」は謎の招待券の真意を追う。

そして「天才スリ」は殴打される中年男に遭遇して、その犯人を追う。

それぞれの特技を持つ4人の銀行強盗はそれぞれ4つの不可解な事件に遭遇した。

そして、それらのバラバラだった事件は大きな一つの事件へと向かっていく。

陽気なギャングを扱った小説で、ポップな雰囲気で物語は進んで行く。

 

 

陽気なギャングは三つ数えろ

 

天才銀行強盗四人組を追う強敵が現れた。

今まで、完璧に銀行強盗の数々をこなして彼らだったが、とある週刊誌記者によってその正体がばれてしまった。

自分たちを脅迫してくる相手に対して、彼らは最大のピンチを迎えることになってしまう。

彼らの運命やいかに?

銀行強盗のチームは、これからも存続し続けられるのか?

陽気なギャング達のかつてない危機を描いた物語となっている。

 

 

アヒルと鴨のコインロッカー

 

大学入学のため引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の青年、河崎。

初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。

標的は、たった一冊の広辞苑。

教訓を学んだ。本屋を襲うくらいの覚悟がなければ、隣人へ挨拶に行くべきではない。

こうして一人の大学生にとっての一つの物語が始まった。

そして、河崎と関わる中で二年前に起きた悲劇の事件のことを知ってしまう。

伊坂幸太郎による悲しく切ない青春ミステリー小説。「二年前」と「現在」がつながったときの衝撃が凄い。

 

 

チルドレン

 

「俺たちは奇跡を起こすんだ」

独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。

彼を中心にして起こる不思議な事件の数々が描かれる物語がこの小説である。

「銀行強盗」「家庭裁判所」「盲目の青年」「女子高生」「離婚」などをキーワードに何気ない日常に起こった5つの事件が、一つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。

ちょっとファニーで、心温まる連作短編となっている。

それぞれの短編にミステリーの要素も含まれている。

 

 

魔王

 

ただの会社員だった安藤は、あるとき自分に特殊な能力があることに気がつく。

それは、「自分が念じた言葉を特定の他人に喋らせることができる」というものだった。

この力を持ったことから何気ないものだった日常の”色”が変化していく。

そして、この力を使って「世直し」をしようとしてしまう。

特殊能力を使って、金や権力を手に入れようとするような物語ではなく、たまたま力を持ってしまった安藤の揺れ動く心情描写を追っていくような話である。

心に響く何かを感じる小説となっている。

 

 

SOSの猿

 

三百億円の損害を出した株の誤発注事件を追う「猿の話」。

ひきこもりを悪魔祓いで治そうとする男の「私の話」。

別々の人物の視点で話は進んでいき、やがて交差をする二つの物語は、まさかの展開を迎える。

孫悟空からユングまで登場するカオスな小説。

夢の中のような物語を味わうことのできる物語となっている。

 

 

終末のフール

 

八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。

そう予告されてから五年が過ぎた頃。

当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。

仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。

彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。

家族の再生、新しい生命への希望、過去の恩讐。

はたして終末を前にした人間にとっての幸福とは?

今日を生きることの意味を知る物語。

 

 

ラッシュライフ

 

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。

父に自殺された青年は神に憧れる。

女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。

職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。

 

様々な人生と思惑を持った人々が交わる場所は仙台。その地ではバラバラ殺人事件が起きていた。

並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。

不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開が凄まじい物語。

彼らの「人生」が描かれている。

 

 

オーデュボンの祈り

 

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。

江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、一筋縄ではいかない妙な人間ばかりが住んでいた。

嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。

そんな島である日、「未来の見える」カカシが惨殺された。

未来が見えるはずの彼は、何故自分の死を阻止することができなかったのか?

「伊坂幸太郎」のデビュー作。

閉ざされた島での人間たちの物語が描かれる。

 

 

砂漠

 

入学、一人暮らし、新しい友人、麻雀、合コン...。

学生生活を謳歌する五人の大学生が、社会という“砂漠”に囲まれた“オアシス”で日常ではない体験をすることになる。

超能力に遭遇し、捨てられた犬の救出。不穏な犯罪者に翻弄され、まばたきする間に過ぎゆく日々。

大学生たちによるほろ苦い青春小説となっている。

 

 

死神の精度

 

不可思議な死には死神の影がある。

社会の中では、人の死を決定する「死神」たちが仕事を行っていた。

彼らは、死をまじかに控えた人物に張り付き、1週間の調査の後にその対象者が死ぬことを「可」か「否」で決定する。

「可」となってしまった人物を8日目に必ず死を迎えることとなる。

彼らの見た目は人間と全く変わらない。

奇妙な雰囲気を漂わせる”千葉”は、この死神の一人だった。

千葉は6人の人物と出会い、その死の決定を下していく。

人の「死」や「人生」をテーマとした小説となっている。

 

 

あるキング

 

とある天才野球選手の数奇な人生を描いた物語。

今後、野球の世界で数々の記録を打ち立てて、野球界を震撼させる天才バッターが仙醍市で生まれた。

彼は、その野球の天才すぎる才能が故に数々の事件に巻き込まれていったしまう。

リトルリーグ、高校、プロとこの天才野球少年の人生を追っていった物語がこの小説である。

伊坂幸太郎の作品の中でも、変わった雰囲気の漂う小説となっている。

 

 

ガソリン生活

 

大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に、偶然会った女優の荒木翠を目的地へ送り届けることになった。

ちょっとした非日常に浮かれていた良夫。

だが翌日、この翠が事故死してしまう。

これは、もうひとつの偶然か?本当に事故だったのか?

良夫とその弟で大人びた小学5年生の亨は、芸能人である翠のスキャンダルを追いかけ回していた芸能記者・玉田と知り合い、この事故に首を突っ込み始める。

しかし、このことが姉、母も含めた望月一家が巻き込まれていく、大きな騒動へと発展してしまうことになる。

タイトルに『ガソリン生活』とあるが、車たちも大いに活躍する物語となっている。

 

 

グラスホッパー

 

「復讐を横取りされた。嘘?」

元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。

どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。

鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。

一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。

それぞれの思惑のもとに「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。

疾走感溢れる筆致で綴られた、「殺し屋」小説となっている。

 

 

終わりに

というわけで「伊坂幸太郎」のおすすめ小説をまとめてみた。

ミステリー小説や人間ドラマを元にした感動小説が多い作家。

登場する人々の「人生の物語」がすごい小説ばかりとなっている。

どれも面白い小説ばかりなので、興味を持てた作品をぜひ手にとってみてください。

きっと、伊坂幸太郎ワールドに魅了されてしまうはずである。

複数の物語を読めば、一つの小説に登場した人物たちが、全く別の物語に登場していたりとの繋がりも楽しむことができる。

このリストが、読書の参考になれば嬉しいです。

 

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