自殺志願者を説得できなければ、このゲームは終わらない。
ゲーム会社に働いている男の元に一つのゲームが届いた。
”説得ゲーム”
目の前に現れたビルから飛び降りようとする女性を説得して自殺を阻止することがゲームクリアの条件となっている。
映像はプロジェクターで表示され、本当に目の前に女性がいるような臨場感あふれる作りのゲームでゲームクリア者には1000万円が与えられる。
出処不明のこのゲームの製作者を見つけようと男が動きだす。
ゲーム内で自殺を企む”女性”を止めることができるのか?
まさに”説得”を目的としたゲームである。
本作は表題作を含む全5編を収録する。
戸田誠二が贈る、切なくて温かい近未来ヒューマンSF短編集。
(出典:『説得ゲーム』)
「説得ゲーム」の見どころ
収録される短編
『説得ゲーム』には5つの短編が収録される。
全て進化した科学をテーマにした漫画である。
説得ゲーム:自殺志願者を説得して止めるゲーム。
キオリ:脳だけで生きている女性は本当に生きていると言えるのか?研究者が苦悩する。
タイムマシン:タイムマシンを発明した研究者の女性。過去に戻った彼女が最初にやりたいこととは。
NOBODY:脳死した他人の体に脳移植した青年。彼は一体誰なのか?
クバード・シンドローム:医学の進化で男性が妊娠できるようになった世界。一組の夫婦が夫が妊娠をするという選択をした。
(出典:『説得ゲーム』)
脳だけになった女性「キオリ」
ー20XX年
科学はついに人口の脳を作り上げた
ここは意識に関する第1戦の研究所だ
半分は機械 半分は細胞から成るその脳は通称「サクラ」
現在 自我は1歳
4月に「サクラ・プロジェクト」がスタートして5か月がすぎた
(出典:『説得ゲーム』)
「サクラ・プロジェクト」を進める研究チームに一つの依頼が舞い降りた。
自殺を図ったとある女性の脳を培養しその世話をするというものだ。
マスコミにばれれば生体実験と非難されるかもしれないその新たなプロジェクトに若き研究者たちが挑むことになった。
脳だけになった女性・久我カオリ、22歳。
彼女は本当に生きていると言えるのだろうか。
(出典:『説得ゲーム』)
タイムトラベルをする研究者「タイムマシン」
研究者たちはついに念願の「タイムマシン」を発明することに成功した。
世間に大注目されるであろうその発明品を発表する前に彼らは一人一回づつ過去に戻って生きたいところに行くことにした。
そして最後に女性研究者”浅田”の番が回ってきた。
彼女はとある女性”鈴木”と出会うことにする。
タイムマシンで過去に戻ってまで伝えたかった思いとは?
歴史を変えてしまうかもしれない言葉を投げかける。
(出典:『説得ゲーム』)
終わりに
というわけでSF漫画の『説得ゲーム』を紹介した。
収録された短編にはどれも科学の進化と苦悩する人々が描かれる。
近未来のSFヒューマンストーリーで一巻完結漫画。
考えさせられるSF作品が読みたい人にはおすすめである。
(出典:『説得ゲーム』)
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