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ゲーム制作会社で奮闘するゲームクリエイターたち。『東京トイボックス』【漫画感想】

 

「ゲームを作る人」になりたいーー

小学校の卒業文集にそう書いたらお前は一生遊んで暮らす気か親父に殴られた

 

東京・秋葉原の弱小ゲーム制作会社スタジオG3。

社長は「面白いゲーム」を作ることに全てを賭ける男・天川太陽

その情熱は凄まじく「面白いゲーム」を作るためにはあらゆる手段をいとわない。

例えそのために納品日を過ぎたとしても!!

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(出典:『東京トイボックス』)

そんなことを繰り返しているため「G3」は赤字を垂れ流し、潰れかけてしまっていた。

そんな「G3」を立て直すべ大企業のキャリアOL・月山星乃が出向をしてきた。

全くゲームをしない月山は、慣れないゲーム業界とワガママを言う太陽を始めとするゲーム業界の人々に翻弄されていくこととなる。

ゲーム業界の人々の戦いを描いた物語で「マンガ大賞2012」第2位の『大東京トイボックス』の前日談。

全2巻で完結済み。

天川太陽と月山星乃が出会ったときに物語が始まる。

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(出典:『東京トイボックス』)

「東京トイボックス」の見どころ

ゲーム制作会社スタジオG3

スタジオG3は弱小のゲーム制作会社。

しかし、「ゲーム制作会社」と名乗ってはいるものの仕事は他社の下請けばかりでパチスロムービー・ビデオ・TVなどのCG制作で何とか食いつないでいる。

しかも社員の徹夜・泊まり込みは当たり前と超ブラック体質で、さらに仕事の大半が納期を過ぎていて...と極めて絶望的な状況である。

この状況にメスを入れるべく月山星乃が派遣されてきた。

『東京トイボックス』はゲーム制作の現場に焦点を当てた珍しい漫画である。

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(出典:『東京トイボックス』) 

スタジオG3代表・天川太陽

天川太陽は「面白いゲーム」を作るために人生をかけている。

「スタジオG3」の社長だがふらふらと会社を抜け出したり、納期を破ったりと代表としての自覚に欠ける。

というのも、そもそも社長はジャンケンで決まったからだった。

天川太陽はもともと「ソリダス・ワークス」というゲーム制作の大企業に勤めていた優秀なゲームクリエイターだった。

しかし、上層部との対立で辞めることになり今の職場にたどり着いた。

「ソリダス」関係の仕事は一切引き受けないとの主義を持っているほどその因縁は深い。

この因縁もこの漫画での重要なポイントとなってくる。

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(出典:『東京トイボックス』) 

エリートOL・月山星乃

月山星乃はIT総合企業の優秀なOLで将来を期待されていた。

しかし、上司ともめてしまったことでその報復としてスタジオG3に飛ばされてしまった。

このことが月山のゲーム業界との長きにわたる付き合いの始まりとなった。

ゲームは一切やらないが唯一のそれっぽい趣味が日曜日の朝に「電脳戦士モバイラー」を見ること。

「電脳戦士モバイラー」からも数々のドラマが生まれてくる。

この漫画は主に月山がスタジオG3を立て直すべく奮闘する日々を中心に描かれている。

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(出典:『東京トイボックス』)

終わりに

というわけで「東京トイボックス」を紹介した。

ゲーム制作会社の日々がリアルに描かれている。

同名のドラマにもなった作品で全2巻で完結済み。

同じく完結している大東京トイボックス』に話が繋がっているが物語としてはこの2冊でしっかりと終わっている。

これが面白ければ『大東京トイボックス』も読んでみるといいと思う。

ゲーム制作会社とそれに関わる人々の戦いの日々に興味がある人にはおすすめの漫画である。

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(出典:『東京トイボックス』)

 

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