”仕事は楽しいかね?”
35歳の「私」は偶然出会った老人に、こう聞かれてギクリとしてしまった。
日々の仕事に行き詰まりを感じ、未来に期待感をもてない私に、老人は一晩だけの講義を開始する。
たった一度の人生で成功をつかむためには、何をすればいいのか?
老人の含蓄ある言葉の数々にそのヒントが隠されている。
自己啓発本の名著で、長く読み継がれているロングセラーである。
「仕事は楽しいかね?」のここが面白い
人生で成功をつかむためのヒント
- 人生とは、くだらないことが一つまた一つと続いていくのではない。一つのくだらないことが<何度も>繰り返されていくのだよ。
- 試してみることに失敗はない。
- 目標に関するきみの問題は、世の中は、きみの目標が達成されるまで、じーっと待っていたりしないということだよ。
- 新しいアイデアというのは、新しい場所に置かれた古いアイデアなんだ。
(出典:『仕事は楽しいかね?』)
仕事にマンネリを感じている35歳の「私」に老人は様々な言葉を投げかける。
それらは常識的な言葉とは少しずれているが、含蓄があり、説得力のあるものばかりである。
これらの言葉の通りに、あらゆることを実行していけば、人生をより豊かなものにできるであろうと思える。
老人の言葉に「私」も徐々に”やる気”を取り戻していくことになる。
「明日は今日と違う自分になる、だよ」
人生において多くの人が、仕事などに対して「目標」を設定する。
子供の頃から目標を設定して、それに向かって努力をしていけと習ってきた。
目標を設定すると、何だか自己管理ができている気がしてしまう。
だが、「目標」を決めることは本当に正しいのか?
人生や社会は複雑で目標や計画通りに行くなんてありえない。
せっかく立てた目標も、時間が経つごとに、ただそこにあるだけも何の意味もないものとなってしまう。
”今日の目標は明日のマンネリ”
もし現状を変えて、なりたい自分があるのならとにかく毎日がむしゃらに頑張るしかないのだ。
”明日は今日の自分と違う自分になる”
このことを意識することこそが大切なのだ。
もし宇宙が信じられないような素晴らしいアイデアをくれるとして、きみはそれにふさわしいかね?
アイデアはどのように生まれてくるのか?
信じられないような素晴らしいアイデアをひらめいて、ビジネスを成功された人たちは数多くいる。
だが、もし自分にそのようなアイデアが降ってきたとして、彼らと同じように成功をつかむことができるだろうか?
そもそもアイデアを降ってくることなどあり得るのか?
多くの人には何十もの素晴らしいアイデアを目の前を通り過ぎていってしまっている。
売れ残ったテント用の帆布を使って、リーバイスのジーンズは生まれた。
同じチャンスはリーバイスの創業者以外にも数多くの人にもあったはずである。
常識にとらわれずに考えることを止めなかったもののところにのみアイデアは舞い降りてくる。
そして、そのアイデアを実行する力を持ったものだけが成功を勝ち取れるのだ。
終わりに
今回紹介した以外にも老人は人生や仕事で成功するためのヒントが数多く詰まった言葉の数々を”私”に投げかけてくれる。
二人の会話形式で話が進んでいくので、本としても非常に読みやすく、ためになる。
人生や仕事、学業などに行き詰まりを感じている人には、それを打開するための言葉がきっと見つかるはずである。
『仕事は楽しいかね?』は読んでおいて損のない、新しい自分に生まれ変わるチャンスをくれる一冊となっている。
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