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2500万年前から相対論的時差で現れた宇宙人たち『ガニメデの優しい巨人』【小説感想】

 

木星最大の衛星ガニメデで発見された2500万年前の宇宙船。

その正体をつきとめるべく総力をあげて調査中の木星探査隊に向かって、宇宙の一角から未確認物体が急速に接近してきた。

隊員たちが緊張して見守るうち、ほんの5マイル先まで近づいたそれは、小型の飛行体をくり出して探査隊の宇宙船とドッキング。

やがて中から姿を現わしたのは、2500万年前に出発し、相対論的時差のため現代のガニメデに戻ってきたガニメアンたちだった。

星を継ぐもの』に続くシリーズ第2段。

人類や地球、ガニメアンたちの謎の真相にさらに近づいていく。

 

「ガニメデの優しい巨人」のここが面白い

過去に存在していた、もう一つの知的生命体

地球には、人類をはじめとする生物たちがいる。

そして、地球の周囲の惑星には、現在や過去に渡って生物はいないと思われていた。

しかし、それを大きな過ちであると発覚する。

月で見つかった、人間そっくりの生命体の死体の発見をきっかけとして、木星最大の衛星ガニメデでは、2500万年前の宇宙船が発見された。

太陽系には、過去に複数の知的生命体が存在したのだった。

だが、彼らは絶滅してしまっていて、死体しか発見することができない。

彼らが、なぜ絶滅してしまったのかの調査の途中で、事態は思わぬ方向へと転がっていくことになる。

 

宇宙人・ガニメアン

発見された宇宙船の正体をつきとめるべく総力をあげて調査中の木星探査隊に向かって、宇宙の一角から未確認物体が急速に接近してきた。

地球から来たものではない。

それは、絶滅したと思われていたガニメアンたちだった。

2500万年前に宇宙での旅に出発し、トラブルによってその時代に帰れなくなり、相対論的時差のため現代のガニメデに戻ってきたガニメアンたちだった。

突如現れた彼らの存在に地球全体が動揺する。

研究者たちは、言葉も通じない、ガニメアンたちとのコンタクトをとることに挑戦し始める。

 

ガニメアンたちの生態

宇宙船の調査で、すでにわかっていたことだが、2500万年前の時点で、ガニメアンたちは現在の地球よりも遥かに進んだ科学技術を持っている。

地球の宇宙船よりも、彼方へと旅に出ることができて、極めて賢い人工知能も持っている。

しかし、目の前に現れたガニメアン以外のガニメアンたちは絶滅してしまっている。

今目の前にいるガニメアンたちが旅に出ていた、2500万年の間に何があったのか?

地球の研究者とガニメアンたちの共同調査が開始される。

 

終わりに

というわけで、『星を継ぐもの』の第2段の『カニメデの優しい巨人』を紹介した。

星を継ぐもの』からの続きの物語となっているので、まずは、こちらから読むべきだと思う。

星を継ぐもの』でも衝撃的な真実が発覚する、『カニメデの優しい巨人』にも第1段に劣らないほとの衝撃がある。

SF小説の古典的な名作で、今読んでも全く色褪せずに面白い。

宇宙にまつわる衝撃の真実が語られた小説に興味がある人には、おすすめの小説となっている。

 

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