メンタリズムの得意とする「人心掌握」「大衆煽動」のエッセンスを文章に応用し、読み手の心を自在に操る「メンタリズム文章術」。
その文章術の軸となるのは、「読み手の見たい現実を見せてあげる」という、相手の心理を先回りした「想像力を刺激する」書き方のテクニックである。
この本では、DaiGoによる「メンタリズム文章術」が、心理学の見地から裏付けの説明を解説しながら書かれている。
扱うテーマは、セールス、プレゼン、恋愛、依頼など、書き手の腕が求められる幅広いシーンの数々。
人間の感情をゆさぶる7つトリガーと、今すぐ文章にそのまま応用できるテクニックが紹介されている。
本書を読むことで、書くべき内容とその書き方が一目にわかるようになる。
メンタリズムを駆使した、人を思うがままに操る文章術を習得したい人は、ぜひとも読むべき一冊である。
「人を操る禁断の文章術」のここが面白い
文章の持つ最大の力
「あなたの思う、世界最高の美女とは?」
このたった一行の文章を読むと、思う人こそ違っても、いずれの場合も誰もが「自分の思う絶対的な美女」を思い浮かべる。
実は、これこそが文章の持っている力なのだ。
もし、自分が「世界最高の美女」だと思う人物の写真を他人に見せたとすると、たとえそれが新垣結衣であろうが、宮崎あおいであろうが、その人を「世界最高の美女」だとは思わない人がいる。
ところが、文章だとこの現象は起こらない。
ある言葉を目にすると人々は、自分の好きなように”想像”をする。
文章で触発され頭のなかで浮かび上がったその美女は、絶対的な存在となり、誰からの 非難も受けつけない。
誰もが納得の美女をつくり出すには、文章を使って想像させるしかない。
つまり、世界最高の美女をつくれるのは文章だけなのである。
この”想像”をさせることこそが文章に秘められた「人の心を動かす力」の正体なのである。
「悩み」は人の心を動かすフックになる
人間誰もに”悩み”がある。
この悩みを上手に使うことも、「人の心を動かす」フックになる。
メンタリストのDaiGoいわく、人の”悩み”の9割は「HARM」の4文字で集約されて、分類できるという。
「H」は「Health」で健康のこと。
ダイエット、外見の変化、病気、加齢など、心身にまつわる健康のことはすべてこれに含まれている。
「A」は「Ambition」で野心のこと。
「将来の夢」や「叶えたい希望」、理想の仕事、出世したいという願望、キャリアなども含まれている。
「R」は「Relation」で人間関係。
会社での人間関係、結婚、恋人、友人、知人などが含まれる。
「M」は「Money」でお金のこと。
自分の収入、貯金、借金、年金、住宅の購入などが含まれている。
これらの4つのことの”悩み”は、世代や性別問わずに誰もが抱えている。
「HARM」についても、うまく文章に取り入れてあげると、例えば、セールスの情報に興味を持ってもらえるなど、「人の心を動かす」文章になる近道となる。
終わりに
というわけで、メンタリスト・DaiGoによる本の『人を操る文章術』を紹介した。
メンタリズムの技術を駆使した、「人の心を動かす」文章術が解説されている。
この本で書かれた手法の使える先は、セールス、プレゼン、恋愛、依頼など多種多様。
書き手の腕次第で、相手の反応は大きく変わってくる。
文章に関する悩みを持っている人。もっと魅力的な文章を書きたい人などには、おすすめの書籍となっている。
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