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この男、何かがおかしい。心を持たない男が暗躍する『脳男』【小説感想】

 

地方都市で連続爆破事件が発生した。

証拠がほとんどない中で、警察は何とか犯人を突き止めることに成功する。

刑事の茶屋を始めとして、警察が犯人のアジトを急襲すると、そこでは何故か犯人ともう一人の男がもみ合いをしていた。

犯人は逃亡し警察は謎の男のみ逮捕するが、男「鈴木一郎」の言動はどこか奇妙だった。

この男は共犯者なのか?それとも...

男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとするが、鈴木一郎には恐ろしい秘密が隠されていた。

一人の奇妙な人物の謎やその運命を追ったミステリー小説となっている。

 

「脳男」のここが面白い

連続爆破事件

一連の爆破事件は、市の中心街にそびえるビルの屋上から始まった。

爆弾は安直な化学物質によって作られていて、威力は花火程度しかなく、死傷者は出なかった。

現場には20匹以上のネズミがばらまいてあり、異常者による犯罪だと思われた。

しかし、ここから爆弾犯の犯行はエスカレートしていく。

爆弾の威力は上がっていき、ついには死者が出てくるようになってしまった。

 

犯人のアジトにいた謎の男

警察の必死の捜査によって証拠を見つけ出し、ついには犯人のアジトを突き止めた。

犯人のアジトに乗り込むと、そこでは何故か二人の男がもみ合っていた。

殺し合いとも言えるような揉め方で、警察は両者を逮捕しようとしたのだが、一人には逃げられてしまう。

捕まえた男が「鈴木一郎」だった。

鈴木一郎は、自身の経歴などについては一切語らななかった。

この男から、何か異常性が感じた警察は、精神鑑定に送ることになる。

そこで、精神鑑定を担当することになったのが医師・鷲谷真梨子だった。

 

「鈴木一郎」の秘密

「鈴木一郎」は、普通に質疑応答ができている。

逮捕前に働いていた職場でも、特にトラブルを起こしていなかった。

しかし、話をしていく中で精神科医の直感が、やはり「鈴木一郎」の異常性を感じ取っていた。

もしかしたら「鈴木一郎」には、心が無いのではないのか?

そんな疑惑が真梨子の中で湧いてきた。

真梨子は、「鈴木一郎」の過去を調査し始めた。

 

終わりに

というわけで、ミステリー小説の『脳男』を紹介した。

連続爆破事件の中で逮捕された一人の男の秘密を追っかけていく物語である。

異常な男である「鈴木一郎」の恐ろしい真実が明らかになっていく。

『脳男』は、世間に潜む一人の”異常者”の物語に興味がある人には、おすすめの小説となっている。

 

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