3Dプリンタなどのデジタル工作機械がグローバル・インターネットとつながったとき、いったいどのような世界が実現するのか?
通常のプリンタは、2次元の紙に印刷物を作り出す。
それに対して、「3Dプリンタ」は、3Dのデータを基にして3次元の物体を作り出してくれる。
かつてSFとして描かれた技術が現実のものとなりつつある。
果たしてこの技術は、我々の生活や未来をどのように変えてくれるのだろうか?
工学者が興奮の未来と新しいヴィジョンを描き出すサイエンス系の新書となっている。
「SFを実現する 3Dプリンタの想像力」のここが面白い
「未来技術をつくるための技術」
宇宙船、人型ロボット、体内マイクロカプセル、人工心臓...など、まだ実現されていない様々な未来技術が存在している。
そんな”未来技術”をつくるための技術として「3Dプリンタ」が存在している。
3Dプリンタは、プリンタ本体と設計図の電子データさえあれば、いつでもどこでも誰でも「物」を作り出せるデバイスである。
3Dプリンタの技術が社会に浸透して行けば、人々が自由にできることが増えていくはずである。
「未来をつくるための技術」として、3Dプリンタは期待をされている。
「デジタル化」と「フィジカル化」
IT技術の進化とともに、デジタル化はどんどんと進んでいる。
本は電子書籍へと少しづつ移り変わっていき、生活で使用をする紙の量も減ってきている。
リアルにある物体は、電子データへと変換されつつあるのである。
そんなデジタル化が進んでいる今だからこそ、フィジカル化が注目をされつつある。
フィジカル化とは、電子データをリアルの物体にする技術のことである。
人間がリアルな存在で、物体は切っても切り離せない。
「物体」→「電子データ」だけではなく、「電子データ」→「物体」も重要なのだ。
そして、そんなフィジカル化を実現する技術として、3Dプリンタがあるのである。
3Dプリンタで3Dプリンタをつくる
3Dプリンタからは、ありとあらゆる「物」をつくることができる。
そして、その対象は「3Dプリンタ」も例外ではない。
3Dプリンタから3Dプリンタをつくることができるのである。
ただし、このことの実現には半導体が作れないなど、まだまだ技術的なハードルがある。
しかし、自己増殖する機械といったSFのような技術が実現間近となっているのである。
終わりに
というわけで、『SFを実現する 3Dプリンタの想像力』を紹介した。
物を印刷する「3Dプリンタ」の技術の現在と未来について語られている本となっている。
ワクワクする未来を垣間見ることができるようになっている。
『SFを実現する 3Dプリンタの想像力』は、3Dのデータを基にして3次元の物体を作り出してくれる3Dプリンタについて興味がある人には、おすすめの本となっている。
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