無個性に溢れた世の中で生きる、とある少年は「十二歳で必ず死ぬ」という新病に罹ったと宣告される。
彼は、絶望の淵に突き落とされたのかと思いきや、この悲劇に対して大喜びをしていた。
彼は、無個性であることに絶望して、”個性”を欲しがっていたために、この病気は絶好の”個性”だと考える異常な考えの持ち主であった。
彼は世間に同情されるスターになったのかと思いきや、自分と同じ病気にかかってしまった、自分より先に死ぬ年上の少女がいることが発覚する。
彼女を殺さなければ、自分はまた”無個性”な少年に戻ってしまう...。
「十二歳で必ず死ぬ」少年は、「十二歳で必ず死ぬ」少女を殺そうと暗躍をし始める。
全3巻で完結済み。
(出典:『症年症女』)
「症年症女」のここが面白い
”無個性”に絶望をした少年
少年は、まだ小学生ながら自分は世界の”無個性”さに絶望をしていた。
自分が無個性であることに対して、死にたくて仕方なかった。
そんな彼が、突然激しい嘔吐をしてしまったことによって病気が発病してしまう。
彼は、世界から個性が一切見えなくなってしまうことになる。
(出典:『症年症女』)
「十二歳で必ず死ぬ」病気
少年がかかってしまった病気は「十二歳で必ず死ぬ」といったものであった。
彼はこの病気になったことによって、唯一にして最強の個性を手に入れたと大喜びをしていた。
世間から同情の目に晒されることが嬉しくて仕方がなかった。
そんな彼に対して、絶望的な知らせが届くことになる。
それは、自分と同じ病気にかかってしまった、自分より先に死ぬ年上の少女がいるということであった。
(出典:『症年症女』)
”個性的な少女”を殺すまでの物語
自分の病気は唯一無二のものではなくなってしまった。
しかも少女は、病気がなくても芸術などで天才的な才能をもつ”個性的”な人物であった。
このままでは、自分に向けられていた”個性”や”同情”が薄まっていってしまう。
少年は、少女を殺して、”個性”を取り戻そうと決意した。
『症年症女』は、「十二歳で必ず死ぬ」少年が「十二歳で必ず死ぬ」少女を殺すまでの物語となっている。
(出典:『症年症女』)
終わりに
というわけで、1人の少年と1人の少女の物語である『症年症女』を紹介した。
無個性な少年が「十二歳で必ず死ぬ」病気にかかっていることが発覚したところから物語が動き出す。
「十二歳で必ず死ぬ」少年は、「十二歳で必ず死ぬ」少女を殺そうと暗躍していくことになる。
全3巻で完結済み。
『症年症女』は、少年と少女に降りかかる命懸けの物語に興味がある人には、おすすめの作品となっている。
(出典:『症年症女』)
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