ヤフー・ニュースの月間115億PVを超えているという。(出典:スマホシフト、どれだけ進んだ? Yahoo!ニュース月間115億PVの内訳を解説 - Yahoo!ニュース スタッフブログ)。ヤフー・ニュースでは1日に3500本以上の記事が配信されているとのこと。そんな、ヤフー・ニュースの中で特に重要なものだと考えられ、ヤフーのホームページや、ヤフー・ニュースのトップページに掲載されるものをヤフー・トピックスという。
(出典:Yahoo!ニュース)
多くの人は何度も見て、よくお世話になっているだろう。また、もし自分の記事がヤフー・トピックスに掲載されれば、ブログのPV数が劇的に伸びる効果が期待される。記事へのアクセスはなんと360万PV!を超えたとの報告もある。月間30万PVに届くような、比較的アクセス数の多いブログでの、1年分のPV数をたったの一つの記事で達成してしまうのである。これを「ヤフー砲」なんて言ったりもする。「ヤフー砲」は多くのブロガーに取って憧れの存在でもある。
では、ヤフー・トピックスはどう選べれているのか?ヤフー・トピックスの編集に携わる、ヤフー株式会社R&D統括本部編成本部メディア編集部長が、ヤフー・トピックスの選ばれ方について書いた本がある。それが『ヤフー・トピックスの作り方』である。
ヤフー・トピックスの選ばれ方
トピックスとは、単にニュースをピックアップするだけのサービスではないという。
(出典:『ヤフー・トピックスの作り方』)
- 世の中の関心が高そうな記事を選び、
- そのニュースに関係するホームページを探してきてリンクし、
- コンパクトな見出しをつけてヤフー・ジャパンのトップページに掲載する
これが、トピックスの選ばれるプロセスである。
ちなみに、トピックスは13文字の字数制限があるとのこと。英数字を含んでいれば13.5文字まで。試しに数えてみたら、確かにその通りであった(Yahoo!ニュース)。
京都大学大学院の研究より、「一度に知覚される範囲は9〜13文字」であるとの知見が報告れているとのこと。これは、ブログのタイトルに生かせるかも...と思い、ちょっと考えたが挫折した。13文字で内容を伝えるもは難しい...。編集部の「技」と「苦労」を感じ取れた。
ここでも「人工知能」が活躍していた
何も評価していない状態の関心のある記事すべてに、編集部が目を通すわけではないという。まずは「人工知能」が自動的に記事のレコメンデーションをしてくれる。amazonでの「あなたへのおすすめ」のようなものだ。その中で、順位の高いものを読んでいき、最終的に編集部が掲載するかを判断するとか。ここにも「人工知能」が活躍していた。
個人ブログも掲載されるチャンスがある!
個人で運営しているブログが、トピックスに掲載されることもあると断言している。
変化が起きているのは、出版社だけではありません。ブログを通じた個人のインターネットへの貢献も無視できなくなっています。
一時期、「個人の日記」とも説明されていたため、他愛のない日常が綴られているかのような印象がありましたが、もはやそんなことはありません。多様な物の見方や考え方は、日々の報道よりも、個人が書いたブログのなかに見つけられる場合が少なくないのです。
(出典:『ヤフー・トピックスの作り方』)
トピックスに個人のブログが掲載される可能性は十分にありそうだ。もちろん、企業や大手メディアに比べると少ないが、ヤフーは個人のブログも無視はしてないようである。
ヤフー・トピックスへの載り方
では、どうすればトピックスに掲載されるのか。著者はこう説明する。
「どうすればトピックスに載るのか?」この問いに対する答えはありませんが、「どのような情報がトピックスに掲載されるのか?」という問いに対しては、このように答えられるかもしれません。「トピックスが掲載したい情報は、読者が求める商品やサービスに加え、企業が得意とする分野に関する知識やノウハウです」。
(出典:『ヤフー・トピックスの作り方』)
残念ながら、これといった確定的な方法はなさそうだ。この本のなかで「トピックス掲載必勝法」という煽り文句でのPRは、全て嘘であり、そんな必勝法はどこにもないと断言されている。もちろん、そういったノウハウによって書かれた記事がトピックスに掲載されてしまうこともあるそうだが、全部「たまたま当たっただけ」であるとのこと。
「ヤフー・トピックスへの載り方」を強いてあげるのなら、「質の高い記事を書き続けりこと。そうすればいつか載る...かもね」だろう。
ちなみに。日の中でアクセス数のピークは3回あって、午前8時〜同30分、午後12時〜同30分、午後5時〜同6時だという。それぞれ、世間一般の会社の始業時間、昼休み、就業時間に呼応している。 ブログの記事をアップする際もこのことを少し意識するとPV数にも影響がありそうだ。
この本を読んでヤフー・トピックスに掲載されることは、ブロガーに取って「宝くじ」に当たったようなものであるとの印象を受けた。こうすれば、「ヤフー・トピックスに掲載される」との方法論は存在しなさそうだ。ただそれでも、いつか当たるかも...と妄想してしまうのは、人の常である。
そんなことは、ないだろうなと思いつつ、いつかはと頭の片隅の片隅ぐらいで考えながら、今後も記事を書いていこうかなと思った。妄想するのは「ただ」である。