動物でも植物でもない、生命の原生体”蟲”。
時にそれはヒトに妖しき影響を及ぼし、人智を超えた現象をも呼ぶ。
彼らに善意も悪意はない。
ただそうなるようにそこに存在しているだけだ。
それらを調査し、それぞれがあるべき様を示す”蟲師”ギンコの果て無き旅路を描いたのが『蟲師』である。
本作は全10巻完結済みの『蟲師』の特別編であるが完全に独立したストーリとなっている。
全1巻完結。
この世はヒト知れぬ生命に溢れている。
(出典:『蟲師 特別篇 日蝕む翳』)
「蟲師 特別篇 日蝕む翳」の見どころ
蟲”日蝕み”
『蟲師』には幾多の”蟲”が登場する。
彼らはときに動物のようにときに植物のようにただ自然の中で生きている。
しかし、彼らの生命活動が人間に影響を及ぼしてしまうことがある。
今回、現れたのは”日蝕み”という名の蟲。
日蝕の時に出現するこの蟲は太陽を覆い隠し、地中への日光を遮断してしまう。
これを消すには地面のどこかに隠れる根を探し、日に晒さなければならない。
蟲師・ギンコはこの”日蝕み”に対処すべく、とある村にやってきた。
(出典:『蟲師 特別篇 日蝕む翳』)
”月蝕み”の影響を受けた少女・ヒヨリ
村にはヒヨリとヒナタの双子の少女が住んでいる。
ヒヨリは太陽の下を歩けない。
双子のもう片方のヒナタは健康な普通の少女だが、ヒヨリは日光を浴びると黒い斑点のような痣がでてきてしまう。
これは”日蝕み”の亜種、”月蝕み”の影響で身重の母親が”月蝕み”の影響を受けてしまったことである。
ヒヨリは”日蝕み”が太陽光を遮っている間だけ外を自由に歩くことができる。
彼女は村の中で唯一この問題が解決されないことを願っているのだ。
”ヒナタ”と”ヒヨリ”の姉妹が”日蝕み”の一連の騒動を解決するためのキーパーソンとなる。
(出典:『蟲師 特別篇 日蝕む翳』)
人と蟲との共生
”蟲師”の大きなテーマは人と自然との共生である。
ギンコはただ蟲を殺して問題を解決しようとはしない。
できる限り、彼らと共に生きる道を模索する。
ギンコの姿勢と信念が蟲師の面白さや読後の考え深さを支えている。
(出典:『蟲師 特別篇 日蝕む翳』)
最後に
というわけで『蟲師 特別篇 日蝕む翳』を紹介した。
蟲と人間との共生を描いた作品の”蟲師”の外伝で一巻完結。
この漫画は日蝕をテーマとしている。
テーマ性があり考えさせられる面白い漫画を読みたい人にはオススメの作品である。
(出典:『蟲師 特別篇 日蝕む翳』)
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