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日本人IT起業家20人のリアルすぎる成功ストーリー『未来をつくる起業家 ~日本発スタートアップの失敗と成功 20ストーリー~』【本おすすめ】

 

成功したスタートアップ、ベンチャー企業の起業家たちはいかにして様々な困難を乗り越えてきたのか?

「Gunosy」木村 新司、「BizReach」南 壮一郎、「Lancers」秋好 陽介、「ChatWork」山本 敏行など、これからの日本のIT業界を引っ張っていくであろう企業の創業者たち20人が名を連ねる。

何故「起業」という選択をしたのか?

「起業」をして会社を軌道に乗せるまでに一番大変だったことは?

日本で「起業家」が増えていくためには何が必要なのか?

など、彼らの経験や本音が赤裸々に語られている。

IT業界のベンチャー企業やスタートアップの起業戦略、戦術、成功に至るポイントや経営哲学などが学べる本となっている。

 

「未来をつくる起業家」のここが面白い

”起業”にはリスクがつきもの?

”起業”には「高いリスク」があるとのイメージがある。

サラリーマンとして安定した生活を捨てる社会的リスクや会社に投資したお金がゼロになる金銭的リスクがある。

これらのリスクは実際に存在するし、多くの起業家が起こした会社は軌道に乗らずに失敗してしまう。

しかし、その中でも確実に成功を収めた起業家たちがいる。

そんな起業家たちが、自分たちの会社がいかにして成功したかのポイントが語られている本となっている。

 

創業メンバーの探し方

起業家の最初の仕事は「人と金を集めること」だと言われている。

会社を作ろうと思った瞬間に同じビジョンを持った仲間がいた起業家もいれば、そうでない人もいる。

どちらにせよエンジニアや営業など、様々な仕事をするメンバーを集めなければいけない。

知り合いにかたっぱしから電話をしたり、異業種交流会に出てみたりと戦略は様々。

面白かったのは創業メンバーが4人などと多すぎると、いずれチームが分裂してしまっているケースがいくつかあったこと。

人数が少なくても仕事が大変だし、多すぎても話がまとまらないなどとベンチャー企業の人集めには苦労が多く、この本にでてくる起業家たちがいかにして”人”の問題を解決したかが語られている。

 

「金」の問題

起業でのもうひとつの大きな問題が「金」のこと。

最初に自分のお金を数百万程度集めて会社を起こすのケースが多いのだが、遅かれ早かれこの起業資金は尽きてしまい、外部の投資家やベンチャーキャピタルに頼ることになる。

このときに多くのことが共通して言っていたことは、ただ自分たちの会社を高く評価してくれて金を多く投資してくれる相手を選ぶのではなく、投資をしてもらった後に自分たちの会社に有益なアドバイスをしてくれて、事業の助けになるような相手を選ぶということ。

会社はただ金を集めれば成功するというわけではない。

多くの起業家を悩ます金の話も赤裸々に語られる。

このように「人」や「金」の話を始めとして起業戦略、戦術などが”本音”で語られていて面白い。

 

終わりに

日本発のスタートアップの創業者たちが自身の体験を語った本『未来をつくる起業家』。

でてくる起業家たちもDeNAやサイバーエージェントのようなメガベンチャーではなく、その規模を目指している会社の人が多い。

起業時期も最近の人が多いために参考になる部分も数多くあると思う。

純粋に起業家たちの体験談を集めた読み物としても面白い。

ベンチャーやスタートアップに興味のある人にはぜひおすすめしたい一冊となっている。

 

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