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「サイバーエージェント社長」と「雀鬼」が語る”運”をものにする習慣『運を支配する』【本感想】

 

なぜ運は特定の人に集中するのか? 

東証一部上場のベンチャー企業社長と無敗伝説を持つ雀鬼が突き詰めた”ツキの極意”。

人生におけるあらゆる勝負の場において、なぜ何をやってもツイていて勝ち続けている人とツイておらずにたまにしか勝てない人がいる。

これらの人の違いはなんなのか?

麻雀でも、ビジネスの世界でも、懸命に努力したからといって必ず勝てるわけではない。

勝負に必要なのは、運をものにする思考法や習慣である。

東証一部上場のベンチャー企業「サイバーエージェント」社長・藤田晋と20年間無敗の雀鬼・桜井章一が「運」について徹底的に語った一冊がこの『運を支配する』である。

人生における勝負の場において「運」をものにしてきた二人の男による含蓄のある言葉の数々が含まれている。

 

「運を支配する」のここが面白い

ベンチャー企業社長と伝説の雀士が語り尽くす

「ベンチャー企業社長」と「雀士」の一見の関わりのないように見える二人。

だが実は藤田晋氏は大の麻雀好きで、かつて桜井氏が率いる雀鬼会という麻雀の競技団体にも通っていた。

藤田氏いわく、麻雀とビジネスには多くの共通点があるという。

  1. どんな牌が配られるかわからない「不平等」なところからスタートする。
  2. 一定のルールにのっとり、配られた牌をもとに、いかに人より早く大きく上がれるのかの「相対的な競争」になる。
  3. 局の進行、相手との点棒差など刻一刻と状況が激しく変化する中で、冷静に素早い「状況判断力」が問われる。
  4. 4人に1人しか上がれないため、大半の時間は「忍耐力」を要する。

(出典:『運を支配する』) 

 

藤田氏は麻雀を通じて、ビジネスや運に関する思考法や習慣を学んできた。 

 

「シンプルが一番強い」

勝負は複雑にしてしまうと負けてしまうという普遍的な法則がある。

知識や情報が増えると、どうしても考えが広がって選択肢がたくさんあわられてくる。

我々が生きる社会は複雑極まりない。それゆえに複雑に考えることが高尚で尊いと思い込んでいる人が数多く存在している。

そして、複雑にしすぎたゆえに制御ができなくなり、負けにつながってしまう。

これは麻雀でもビジネスでも同じである。

シンプルな役を揃えようとしたり、シンプルなビジネスプランを考える人が結局は勝つのである。

 

「努力は勝率を上げるが、成功を保証しない」

仕事や人生においての成功というものがもし努力の結果だとすれば、単純に一番努力した人が成功するはずである。

しかし、残念ながら現実はそうはならない。努力は所詮一要素に過ぎないのだ。

努力は勝率を上げるが、成功を保証しない。

人は自分の努力に重きを置きすぎてしまう傾向がある。

もし、努力して目指してきたことや勝ち取ってきたことが時代の変化などによって「無駄」になってしまったら、今までの努力を捨てる勇気が必要である。

そして、全く別の努力を始める。

これもまた、”運”を手にして、勝負に勝つために必要なことである。

 

終わりに

東証一部上場のベンチャー企業社長と無敗伝説を持つ雀鬼が突き詰めた”ツキの極意”が語り尽くされる『運を支配する』。

ビジネスと麻雀には多くの共通点があると言う。

「麻雀」という共通点がある二人が学んだ、運をつかみ、勝負に勝つための方法が存分に含まれている。

ビジネス・麻雀の場で勝負に勝ってきた人たちが習得してきた”運”に関する知識に興味がある人にはおすすめの一冊となっている。

 

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