小説ジャンル「人間ドラマ」
広告代理店営業部長の佐伯は、50歳にして若年性アルツハイマーと診断された。 アルツハイマーと言えば、老人がかかる病気とのイメージがあるのだが、実は働き盛りの人でもかかってしまうことがある。 アルツハイマーになってしまうと、記憶が一つ、また一つ…
18歳で高校生の平野勇気は、卒業後はフリーターにでもなって暮らしていこうと考えていた。 そんな平野に対して、担任の先生が突然「就職先を決めといた」と告げてきた。 わけもわからないまま送り込まれた先は三重県の神去村。
ある日、高校生の僕は病院で1冊の文庫本を拾う。 それは、クラスメイトである山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。 彼女は、膵臓の病気を患っていて長くは生きることができなかった。
「お前には夢があるのか? オレにはある」 研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。 そんなある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられる。
「ぼくの記憶は80分しかもたない」 博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた。 記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。
八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。 そう予告されてから五年が過ぎた頃。 当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。
「俺たちは奇跡を起こすんだ」 独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。 彼を中心にして起こる不思議な事件の数々が描かれる物語がこの『チルドレン』である。
家事万能のロボットを手に入れたら...。 世界平和をめざす秘密組織が実権を握ったら...。 安逸と平穏をのぞみながら、退屈な日々にあきたらず、精神と肉体の新たな冒険を求める人間。
ただの会社員だった安藤は、あるとき自分に特殊な能力があることに気がつく。 それは、「自分が念じた言葉を特定の他人に喋らせることができる」というものだった。 この力を持ったことから何気ないものだった日常の”色”が変化していく。
「ウサギとカメ」「北風と太陽」「アリとキリギリス」など誰もが読んだことのある寓話を星新一が書いたらどうなるのか? それぞれの童話にあった今まで通りの教訓は学べない。 「北風と太陽」では、太陽は上着を脱がすことができないし、「アリとキリギリス…
三百億円の損害を出した株の誤発注事件を追う「猿の話」。 ひきこもりを悪魔祓いで治そうとする男の「私の話」。 別々の人物の視点で話は進んでいき、やがて交差をする二つの物語は、まさかの展開を迎える。
人間のさまざまな妄想を取り扱うエフ博士の妄想銀行は連日大繁盛。 エフ博士は、人間から妄想を取り出してその妄想をなくし、その妄想を必要としている人に渡すことでビジネスをしている。
人間の生活のすぐ側には、悪魔たちは潜んでいる。 ふとした気まぐれや思いつきによって、人間を残酷な運命へ突きおとす“悪魔”たち。 その存在を、卓抜なアイデアと透明な文体を駆使して描き出した、星新一によるショートショート集がこの『悪魔のいる天国』…
とある天才野球選手の数奇な人生を描いた物語。 今後、野球の世界で数々の記録を打ち立てて、野球界を震撼させる天才バッターが仙醍市で生まれた。 彼は、その野球の天才すぎる才能が故に数々の事件に巻き込まれていったしまう。
奇妙な運命に翻弄される男達を描いた星新一によるショートショート集。 とある男は産業スパイをしようとしたこたがばれて、地球外へと追放された。 別の男は、悪魔を召喚しようと儀式を行ったら、近くに住む女性を召喚してしまった。
不可思議な死には死神の影がある。 社会の中では、人の死を決定する「死神」たちが仕事を行っていた。 彼らは、死をまじかに控えた人物に張り付き、1週間の調査の後にその対象者が死ぬことを「可」か「否」で決定する。
泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。 父に自殺された青年は神に憧れる。 女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。 職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。
星新一によるショートショートの自選集。 ミステリー、SF、ファンタジー、寓話、童話などのあらゆるジャンルのショートショートから選ばれて、特に初期作品を多数収録している。
38歳・秋。その夜、僕は5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。 永田一雄は今までの歩みに後悔して、人生に絶望していた。 妻は不倫を重ね、息子は中学受験の失敗から家庭内暴力をふるう。
才能があるから生きていくんじゃない。 そんなもの、あったって、なくたって、生きていくんだ。あるのかないのかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。 もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。
2012年の本屋大賞「船を編む」、第135回の直木賞を受賞した「まほろ駅前多田便利軒」等が代表作として知られるのがこの作品の作者である「三浦しをん」さんである。その「三浦しをん」さんのデビュー作が「格闘するものに◯(格闘するものにまる)」である。